2023年度工学部 Best Teaching Awardに佐藤宗太特任教授が選ばれました

本賞は、卓越した指導力で教育効果の高い授業を実践した者、教育方法の工夫又は改善に取り組み顕著な教育効果を実践した者を対象に、各学科からの推薦に基づき、Best Teaching Awardにふさわしいと認められる教員及び講義科目の審査に基づいて授与されました。

https://www.t.u-tokyo.ac.jp/topics/tp2024-04-02-001

【受賞者】
応用化学科・応用化学専攻
佐藤 宗太
社会連携講座「統合分子構造解析講座」特任教授

【受賞した賞の名称】
東京大学 2023年度 工学部 Best Teaching Award

【受賞された研究内容・活動について】
 応用化学専攻 社会連携講座「統合分子構造解析講座」佐藤宗太 特任教授による、東京大学工学部の講義「分析化学III」と「構造解析法」に対して、卓越した指導力が高く評価されました。「分析化学III」では、分析手法の原理的な手法理解を目的とする講義を行い、「構造解析法」では応用的・実践的な手法理解を目的とする講義を行っています。どちらの講義でも、習得内容がその後の学生実験や学部・大学院での研究活動、さらに社会に出たあとの研究活動において、どのように活用できるかを丁寧に解説しています。この指導効果は、授業評価アンケートの設問「この授業は、あなたにとって将来役に立つと思いましたか?」について、例年特に高い評価を得ていることにも強く裏付けられています。さらに、独自の取り組みとして、レポート自由記載欄の質問・コメントを次回講義内で時間をかけてフォローし、学生がより確実に知識を習得できるよう、また、次年度の講義がより実り豊かなものになるように努めています。
学外における教育活動にも積極的に取り組んでいて、高校生への模擬授業などを通した社会貢献活動を中心に、分子の構造に基づいた化学の楽しさや重要性を幅広い世代の人たちに普及しています。近年では、本格的な精密分子構造解析の機器を用いた実習や、街づくりと一体化した産学官の連携によるオープンイノベーション活動の理解促進など、規模の大きな普及活動へと展開してきています。これらの活動においては、親しみやすく、とっつきやすい化学の世界への導入をめざして、基礎科学の知見を基に監修した「結晶すぽんじさん」(https://satolab.t.u-tokyo.ac.jp/featured/crystalline_sponge/)を生み出し、また、分子運動の物理的原理に基づいて、分子を見て・触って・楽しく学べる世界初のシステム「VR-MD」を開発するなど(https://youtu.be/K1La6jp2ElA、https://satolab.t.u-tokyo.ac.jp/featured/03/)、0から1を生み出す取り組みを行っています。